蜂蜜の選び方の注意
蜂蜜の加熱処理に注意
蜂蜜は加熱すると、ビタミン類が壊れたり、香りが飛んでしまうことがあります。
それにも関わらず、蜂蜜業者は加熱処理をした蜂蜜を売っています。
蜂蜜は加熱処理しなくても、特に衛生上問題があるわけではありません。
それなのにどうして蜂蜜を加熱処理するのでしょうか?
それには4つの理由があります。
【1】ミツバチが巣に持ち帰った状態の蜜は、水分がタップリの状態です。 ミツバチは時間をかけて蜜の水分を飛ばし、蜂蜜を熟成させるのですが、業者は生産効率をあげるために、高温で加熱して水分を飛ばします。
【2】加工工場でドラム缶に詰めやすくするために、蜂蜜を高温で加熱処理します。
【3】蜂蜜は固まりやすい特徴があります。瓶詰め作業をやりやすくするために、高温で加熱処理して溶かしてしまいます。
【4】結晶化した蜂蜜は好まれないので、結晶しにくくするために高温で濃縮します。
偽の純粋はちみつに注意
蜂蜜は加工処理によって3つのタイプにわけられます。
【1】一切の加工処理を行わない天然そのままの蜂蜜である『純粋はちみつ』。
【2】水あめや異性化糖(ブドウ糖を異性化酵素によって部分的に加糖に変えたもの)などが人為的に加えられた『加糖はちみつ』。
【3】加熱し減圧釜などにより蜂蜜を脱色脱香した『精製はちみつ』。
このうち、もっとも品質が良いのは
ミツバチが花から採ってきた花蜜の水分を、ミツバチ自身の手で水分を蒸発させて濃縮し、 国内産の蜂蜜であれば水分含有率23%以下になった蜂蜜、 国外産の蜂蜜であれば20%以下になった蜂蜜をいいます。
蜂蜜には様々な有用成分が含まれていますが、『加糖はちみつ』や『精製はちみつ』には有用成分があまり含まれていません。
しかし、人工的に加熱処理をほどこして濃度を高めた物も純粋はちみつと呼ばれているのが現状です。
このようなはちみつは比較的色が黒く、香りもどこか焦げ臭い独特な感じがします。
安い値段のはちみつには健康に害を及ぼすショ糖が多く含まれていたり、異性化糖が添加されている事もあります。
本物かどうかを区別するには一概に難しいのですが、以下の4点に注意してください。
【1】本物の純粋はちみつは透明度が低いです。 花粉などが含まれていて、ぼんやりした感じがしますので、前方を透かして見る事ができません。
【2】瓶を逆さにすると、本物には色々な酵素が含まれているので、 キメ細かな泡が立つ傾向があります。 なにもしなくても、瓶の中でハチミツが発酵を続け「泡」を吹く状態が続きます。
【3】本物のはちみつは、温度を下げると結晶化して固くなる傾向があります。 これは、決して砂糖が混ざっているのではなく、はちみつ本来の性質です。
【4】純粋はちみつの場合、業者が「全国はちみつ公正取引委員会」の会員であるなら、公正取引マークがついています。